Bambu Lab A1・P2S・X2Dを比較|機能と価格差に見合う価値

ブログ管理人が3Dプリンターを購入しようと調べる過程で、Bambu Labの「A1・P2S・X2D」など、複数のモデルが候補に挙がりました。価格を優先するならBambu Lab A1が魅力的ですが、密閉型のP2Sやより高機能なX2Dを選ぶメリットはどこにあるのか?

ネットやYoutubeで調査すると、この3機種は造形サイズやノズル最高温度が近い一方、本体構造・チャンバー加熱・ノズル構成などに違いがあることが判明。検討した結果「PLA・PETGを中心に実用品を作る」のか「ABS・ASAなどの材料にも挑戦したい」によって、最適な機種が選べることがわかりました。

このブログ記事では、Bambu Lab A1・P2S・X2Dの主要仕様と価格を比較し、それぞれの特徴や購入前に知っておきたい注意点を初心者向けに整理。とくに外観が類似したP2SとX2Dについては、価格差に見合うメリットがあるのかについても考えます。

予算を抑えたい人も、機能を重視して選びたい人も、自分の用途に合った機種選びの判断に活用していただけると嬉しいです。

Bambu Lab A1・P2S・X2Dの特徴と価値

Bambu Labの中型クラスの3機種は、価格だけでなく本体構造や搭載機能が異なります。

低予算で一般的な造形を楽しむならBambu Lab A1、密閉型を選びたいならBambu Lab P2S、アクティブ加熱チャンバーやデュアルノズルを活用したいならBambu Lab X2Dという個性があります。

Bambu Lab A1

低予算で導入できる「PLA・PETG中心の造形に最適」な人気のエントリー機

項目 仕様
本体構造 オープン型
造形サイズ 256 × 256 × 256 mm
ノズル最高温度 300℃
ヒートベッド最高温度 100℃
ノズル構成 単ノズル
※ダイレクトドライブ式
チャンバー加熱 非対応
多色造形 AMS lite対応(オプション)
フィラメント PLA・PETGを使った一般的な造形

Bambu Lab A1は、3Dプリンターをできるだけ低コストで始めたい人に向いたオープン型モデルです。PLAやPETGを使った日用品、趣味の造形、小型の実用品などが主な用途なら、有力な選択候補になります。

造形サイズは256 × 256 × 256 mm。AMS liteを追加すれば多色印刷にも対応します。ただし、1本のノズルでフィラメントを切り替える仕組みのため、色の切り替えが多い造形ではパージ(ゴミ)による材料のロスが発生します。

オープン構造のため、造形中の温度環境を安定させにくい点には注意が必要です。フィラメントにABSやASAなどの反りやすい材料を積極的に使う予定なら、密閉型を選ぶ必要があります

Bambu Lab P2S

密閉型の構造を重視し、一般的な造形を楽しみたい人向けの機種

項目 仕様
本体構造 密閉型
造形サイズ 256 × 256 × 256 mm
ノズル最高温度 300℃
ヒートベッド最高温度 110℃
ノズル構成 単ノズル
※ダイレクトドライブ式
チャンバー加熱 非対応
多色造形 AMS2(オプション)
フィラメント PLA・PETGを中心とした一般的な造形

Bambu Lab P2Sは、密閉型の本体と扱いやすさを重視する人向けのモデルです。

Bambu Lab A1と同様にPLA・PETGを中心とした造形を想定しつつ、密閉構造によって造形環境(庫内温度)を管理しやすい点が特徴です。

密閉型であることと、チャンバーを積極的に加熱できることは別です。Bambu Lab P2SはBambu Lab X2Dのようなアクティブ加熱チャンバーを搭載していません。そのため、ABSやASAなどの造形では、材料や形状に応じた反り対策が必要になります。

フィラメントに「PLA・PETGを中心」に使い、デュアルノズルやアクティブ加熱チャンバーを必要としないなら、Bambu Lab X2Dよりも導入費用が2万円近く抑えられるBambu Lab P2Sが候補になります。

Bambu Lab X2D

アクティブ加熱チャンバーとデュアルノズルで造形の幅を広げるエンプラ対応機

項目 仕様
本体構造 密閉型
造形サイズ 256 × 256 × 260 mm
ノズル最高温度 300℃
ヒートベッド最高温度 120℃
ノズル構成 デュアルノズル
※メイン:ダイレクトドライブ式
※セカンド:ボーデン式
チャンバー加熱 最高65℃
多色造形 デュアルノズル活用
AMS2(オプション)
フィラメント 高温材料、複雑な造形、サポート材の使い分け

Bambu Lab X2Dは、チャンバー加熱とデュアルノズルを活用し、素材の幅をエンプラまで広げたい人向けのモデルです。

アクティブ加熱チャンバーは、庫内を最高65℃まで加熱できるため、ABS・ASAなどの反りやすい材料を造形する際、温度環境を安定させやすいメリットがあります。

もうひとつの特徴が、メインノズルと補助ノズルを使い分けるデュアルノズル構造です。メインノズルはダイレクトドライブ式、補助ノズルはボーデン式を採用しています。補助ノズルは、モデル本体とは異なる材料を使ったサポート材の出力などに活用できます。造形物とサポート材を使い分けることで、複雑な形状の造形やサポート除去の負担軽減が期待できます。

補助ノズルを活用する予定がなく、PLA・PETGを中心に単色造形を行うなら、過剰投資の恐れがあります。また、フルカラー印刷が目的の場合は、機能を特化した他機種を選びたいところです。

Bambu Lab A1・P2S・X2Dの主要仕様と価格を比較

Bambu Lab 3機種を比較すると、造形サイズやノズル最高温度は大きく変わらない一方、本体構造やチャンバー加熱機能、ノズル構成に違いがあります。

本体価格だけでなく、AMSコンボの価格も確認しておくと、多色造形を予定している人は導入費用を把握しやすくなります。

主要仕様と価格の比較表

比較項目 A1 P2S X2D
造形サイズ 256 × 256 × 256 mm 256 × 256 × 256 mm 256 × 256 × 260 mm
ノズル最高温度 300℃ 300℃ 300℃
ヒートベッド最高温度 100℃ 110℃ 120℃
本体構造 オープン型 密閉型 密閉型
アクティブ加熱チャンバー なし なし あり・最高65℃
ノズル構成 単ノズル 単ノズル デュアルノズル
本体のみの価格目安 48,800円〜 105,000円〜 126,000円〜
AMSコンボの価格目安 68,800円〜 148,000円〜 165,000円〜

本体のみの価格では、Bambu Lab P2SとBambu Lab X2Dの差は約21,000円です。AMSコンボ価格では約17,000円の差があります。

AMS liteとAMS 2 Proの違い

Bambu LabのAMSは、フィラメントの自動切り替え機能や多色造形に使うシステム総称です。本体ごとに対応するAMSは異なり、乾燥機能にも違いがあります。

比較項目 AMS lite AMS 2 Pro
主な特徴 多色造形を手頃に始めやすい 多色造形とフィラメント乾燥に対応
対応スプール数 4本 4本
多色造形 対応 対応
フィラメント乾燥機能 なし あり
最高乾燥温度 ― 65℃
湿気の排出 乾燥機能なし アクティブ排湿に対応
密閉保管 非対応 対応
フィラメントの温湿度管理 乾燥機能なし 温度・湿度の管理に対応
価格の目安 29,800円 64,800円

Bambu Lab AMS liteは、手頃な価格で多色造形を始めたい人に向いています。Bambu Lab AMS 2 Proはフィラメント乾燥機能を備えているため、湿気対策や保管のしやすさも重視する人に適しています。

Bambu Lab AMS 2 Proの最高乾燥温度は65℃です。乾燥目的で購入するとエンプラ系の要求温度(85度)では不十分になる恐れがあります。別途、85度対応の専用乾燥機などを検討する必要があります。

オープンフレーム型と密閉型は何が違う?

Bambu Lab A1とP2S・X2Dの大きな違いは、本体が開放されているか、密閉されているかです。

オープン型:A1
密閉型・アクティブ加熱なし:P2S
密閉型・アクティブ加熱あり:X2D

PLA・PETGを中心に造形するなら、低価格で扱いやすいBambu Lab A1で十分楽しめます。

P2SとX2Dの違いはチャンバー内の専用加熱機能の有無になります。エンジニアプラスチック系の高温材料を扱う予定があるなら、アクティブ加熱チャンバー付きのX2Dが断然有利になります。

機種ごとのフィラメント対応目安

購入前には、本体の仕様だけでなく、何を作りたいか、どのフィラメントを使いたいかを具体的に考えることが大切です。

フィラメント A1(オープン型) P2S(密閉型・非加熱) X2D(密閉型・加熱)
PLA ◎ 適している ◎ 適している ◎ 適している
PETG
TPU ○ 対応条件を確認 ○ 対応条件を確認 ○ 対応条件を確認
ABS △ 基本的に非推奨 △ 反り対策が必要 ○ 比較的適している
ASA
PA(ナイロン) △ 材料・機種条件を要確認 ○ 対応材料と乾燥条件を確認
PC △ 反り対策が必要

◎:一般的な用途に向く ○:条件を満たせば候補 △:初心者には難易度が高い、制約が大きい

ブログ管理人の用途では、なぜ加熱チャンバーを重視するのか

ブログ管理人は、カメラ用リグや自作PC用部品など、3Dプリンターを使った実用品の制作を想定しています。こうした部品では、形状を作れることだけでなく、使用時の温度や強度も考慮する必要があります。

そのためPLA・PETGを使いつつ、場合によってはABS・ASAなどの材料も検討できる密閉型の機種が候補になります。アクティブ加熱チャンバーを備えるBambu Lab X2Dは気になる存在です。

個人的に、マルチカラー印刷は興味が高くありません。そのため、AMS 2 Proは不要と考え、コンボモデルではなく本体のみを選択。カラーチェンジよりもフィラメントの乾燥に特化した「AMS HT」を選びたいと考えます。

Bambu Lab A1・P2S・X2Dの購入前に知っておきたい注意点

機種を選ぶ際は、本体価格や基本性能だけでなく、基礎知識を再度確認します。

密閉型でも造作物の反りを完全には防げない

Bambu Lab P2SやX2Dは密閉構造によって造形環境を安定させやすいものの、ABS・ASAなどの反りを完全に防げるわけではありません。

Bambu Lab X2Dは、アクティブ加熱チャンバーを搭載しますが、フィラメントの乾燥状態や造形設定、プレートとの密着性も仕上がりに影響します。フィラメントの保管方法や乾燥装備の有無も重要になります。

デュアルノズルはサポート材の使い分けにも役立つ

Bambu Lab X2Dのデュアルノズルは、多色造形だけでなく、造形物とサポート材を別々のノズルから出力する用途にも活用できます。

材料を使い分けることで、複雑な形状のサポートを取り外しやすくできる場合があります。

AMSやフィラメントなど、本体以外の費用も考える

多色造形を行う場合は、AMSなどの追加機器やフィラメントの購入費用も必要になります。単色造形が中心なら、最初からAMSコンボを選ぶ必要はありません。

複数色を切り替える造形では、パージによって材料を余分に消費することがあります。AMS 2 Proの乾燥機能を活用する場合でも、材料によっては別途乾燥機が必要になる可能性があります。

Bambu Lab A1・P2S・X2Dが向いている用途

Bambu Labの中型3機種は価格や機能が異なるため、上位モデルを選べば必ず満足できるとは限りません。下記チャートで、最適な機種選びがわかります。

早わかりチャートを作成

まとめ

Bambu Lab A1・P2S・X2Dは、それぞれ得意とする用途が異なります。PLA・PETGを中心に低予算で始めるならA1、密閉型で一般的な造形を楽しみたいならP2S、チャンバー加熱やデュアルノズルを活用して造形の幅を広げたいならX2Dが候補です。

大切なのは、価格の高い機種を選ぶことではなく、必要な機能を見極めることです。Bambu Lab P2SとX2Dは、約2万円の本体価格差を追加機能で活用できるかが判断のポイントになります。

これから作りたいものや使用するフィラメントを具体的に考え、自分の用途と予算に合った1台を選びましょう。