3Dプリンタというと、ブログ管理人は「とても高価な機械」というイメージを持っており、自分で所有しようと考えたことはありませんでした。
ところが、あることをきっかけに3Dプリンタを調べ始めると、3万円前後で購入できる製品があることを知りました。
「これを導入すれば、欲しい部品を自由に作れる」と思った一方で、調べれば調べるほど、20万円近い高額製品まであります。
すると、「3万円の製品と、10万円以上する製品では何が違うのだろう?」とか、「安い3Dプリンタを買って、あとから物足りなくなったらどうしよう?」といった疑問が出てきました。
ここでは、ブログ管理人が3Dプリンタの選定を進め、3万円台の製品の購入を検討しながら、調査する過程で購入を保留した経緯を紹介します。
3Dプリンタ選びで迷っている人の参考になれば嬉しいです。
3Dプリンタ購入を考えたのは「趣味部品を作りたい」という気持ち
ブログ管理人が3Dプリンタを調べ始めたきっかけの一つは、野鳥撮影で使うドットサイトの取り付け方法を考えていたことです。
リグやアルカスイスクランプ、NATOレールなどを組み合わせて取り付ける方法を検討していましたが、必要としていたパーツが販売されておらず、実現できませんでした。
ブログ管理人は自作PCも行っているため、新しいPCケースのフロントに200mmファンを取り付けるための専用固定部品や、SFX電源を固定するブラケットなども、自作できたら面白そうだと考えるようになりました。
「だったら3Dプリンタで自分で作れないだろうか」と思い立ったことが、3Dプリンタについて調べ始めた大きなきっかけです。
3Dプリンタはいくらから買える?価格帯を調べてみた
3Dプリンタについて調べ始めると、価格は思っていた以上に幅があることが分かりました。
「3Dプリンタは高価な機械」というイメージを持っていたブログ管理人にとって、3万円以下から購入できる製品があること自体が意外でした。
一方で、5万円、10万円、20万円と予算を上げていくと、選択肢はさらに増えていきます。
そこで、ブログ管理人が実際に購入候補として調べた製品を、価格帯ごとに整理してみました。
3万円以下ならBambu Lab A1 miniが有力候補
3万円以下の候補として目に入ったのが、Bambu LabのA1 miniです。
3Dプリンタを調べるきっかけになった製品の一つで、3万円前後という価格なら「これなら手が届くかもしれない」と感じました。
3Dプリンタを初めて使う人にとって、本体価格が3万円前後というのは、以前の私が持っていた「高価な機械」というイメージを大きく変える金額です。
ただし、ここで注意したいのが、「3万円以下で買える」ことと「自分の目的に十分な3Dプリンタである」ことは別だということ。
A1 miniが良い製品かどうかという話ではありません。
問題は、自分が何を作りたいのか。そして、その目的の部品を製造できるのかということです。
価格帯だけで選ぶと、後から後悔するかもしれない理由
ここまで価格帯を見てくると、「とりあえず3万円以下のA1 miniを買ってみよう」と考えるのも自然だと思います。
実際、3万円前後で3Dプリンタを始められることは大きな魅力です。しかし、価格だけで選んでしまうと、購入後に「思っていたものが作れない」という問題が起こる可能性があります。
ブログ管理人が特に気になったのは、次の2点でした。
- 最大造形サイズが足りない
- 使いたいフィラメントに適していない
例えば、200mmを超える部品を作りたい場合、小型の3Dプリンタでは一度に造形できない可能性があります。
また、フィラメントによっては、必要な強度や耐熱性を得るために、プリンタ側の対応条件も重要になります。
3Dプリンタ選びでは、「3万円以下で買えるか?」だけではなく、「3万円以下の製品で、自分が作りたいものを作れるか?」まで考えることが重要なのです。
3Dプリンタを買う前に「何を作りたいのか」を決める
ブログ管理人の場合、導入目的は、野鳥撮影で使用するドットサイトの取り付け部品や、自作PCの200mmファン固定部品、SFX電源のブラケットなど、自分が必要としている機能部品を作ることです。
そこで、価格より先に「どんな部品を作りたいのか」という視点から、必要な性能を調べていきました。
造形サイズで機種選びを考える
Bambu Lab製品を造形サイズで分類
| 分類 | 製品名 | 最大造形サイズ(縦 × 横 × 高さ) |
| 小型 | A1 mini | 180 × 180 × 180 mm |
| 中型 | A1 | 256 × 256 × 256 mm |
| P1S | 256 × 256 × 256 mm | |
| P2S | 256 × 256 × 256 mm | |
| X2D | 256 × 256 × 260 mm | |
| 大型 | A2L | 330 × 320 × 325 mm |
| H2S | 340 × 320 × 340 mm | |
| H2D | 350 × 320 × 325 mm |
3Dプリンタは、製品によって造形できるサイズが大きく異なります。
200mmを超える部品を作りたい場合、プリンタ本体の最大造形サイズは購入前に確認しておきたいポイントです。
小型の3Dプリンタは本体価格や設置スペースを抑えやすい一方で、一度に造形できるサイズには限界があります。
もちろん、大きな部品でも分割して造形する方法はあります。しかし、分割すると後から組み立てる必要があるため、部品の用途によっては一体成形できることに意味があります。
ブログ管理人の場合も、200mmファン用の固定部品などを作る可能性があるため、A1 miniの180mmという造形サイズでは足りない可能性があると考えました。
機種ごとのフィラメント対応を確認する
造形サイズと同じくらい気になったのが、フィラメントの種類です。
3Dプリンタでは、すべての素材を同じ条件で造形できるわけではありません。
特にABS、ASA、PC、PAなどのエンジニアリング系フィラメントや、カーボン・ガラス繊維を配合した強化フィラメントを使いたい場合は、プリンタの構造やノズルなども確認する必要があります。
| PLA PETG TPU |
ABS ASA |
PC PA CF/GF強化材 |
PPA系 | PVA HIPS |
|
| A1 mini | ○ | △ | △ | 対象外 | ○ |
| A1 | ○ | △ | △ | △ | ○ |
| P1S | ○ | ◎ | ○ | △ | ○ |
| P2S | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| X2D | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| A2L | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| H2S | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ |
| H2D | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ |
| H2C | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ |
記号:◎=特に適した素材、○=使用可能、△=造形条件などの制約が大きい、対象外=メーカーが対象としていないもの
※フィラメントの「対応」と「安定して造形しやすい」は同じではありません。実際に使用する場合は、各メーカーの最新の対応素材・推奨条件を確認する必要があります。
例えばオープンフレーム型の機種では、ABSやASAなどを造形できる場合でも、大型・高充填率のモデルでは反りや層間強度の低下などが問題になることがあります。
そのため「対応フィラメントの種類が多い=どんな素材でも簡単に造形できる」と考えないほうがよいでしょう。
ABS・ASA・CF/GF強化材を使う場合に確認したいこと
ABSやASA、CF/GF(カーボン・ガラス繊維)強化フィラメントを使いたい場合、特に確認したいのが次の2点です。
- 加熱チャンバーの有無
- 高温ノズルや耐摩耗ノズルの対応
ABSやASAなどは、造形中の温度変化によって反りが発生しやすい素材です。
そのため、造形スペースを覆って内部の温度変化を抑えられるエンクロージャー構造や、さらにチャンバー自体を加熱できる機種が選択肢になります。
また、CF/GF強化フィラメントはノズルを摩耗させやすいため、耐摩耗ノズルに対応しているかどうかも重要です。
さらに、ノズル温度が高い機種ほど、より高い温度を必要とするエンジニアリング系フィラメントを選びやすくなります。
ガスや臭いの対策も必要
ABSやASAなどを使う場合は、造形中に発生する物質や臭いへの対策も考えておきたいところです。
密閉型の3Dプリンタには、エンクロージャー内の空気をフィルターなどで処理する仕組みを備えた機種があります。一方、オープンフレーム型では造形中の空気をそのまま室内に放出することになるため、使用する素材や設置環境によっては、換気などの対策が必要になります。
「密閉型だから完全に安心」「フィルターがあるから何も気にしなくていい」というわけではありません。使用する素材の特性を確認したうえで、換気や設置場所まで含めて考えることが大切です。
3Dプリンタ本体以外に必要な費用は?
3Dプリンタを購入すると、本体以外にもフィラメントなどの消耗品や、保管・乾燥のための用品が必要になります。
フィラメントの湿気対策も考えておきたい
3Dプリンタで造形していると、モデルとモデルの間に細い糸のようなものが残る「糸引き」が発生することがあります。原因はいくつかありますが、フィラメントの吸湿もその一つです。
フィラメントは素材によって湿気を吸いやすく、PETGやTPU、PA(ナイロン)などは特に湿度管理を意識したい素材です。吸湿したフィラメントでは、造形時に水分の影響で吐出が不安定になったり、表面品質が低下したりすることがあります。
糸引きは湿気だけが原因ではなく、ノズル温度やリトラクションなどの設定も関係します。
防湿剤を使う方法と、加熱乾燥する方法
フィラメントの湿気対策には、大きく分けて、防湿剤などを使って保管する方法と、ヒーターで加熱して乾燥する方法があります。
防湿ゲルなどを使う防湿ボックスは、フィラメントを保管して湿気から守ることが目的です。比較的安価で導入しやすく、乾燥させたフィラメントの保管にも向いています。
一方、加熱機能付きのフィラメントドライヤーは、ヒーターでフィラメントを温め、すでに吸湿したフィラメントの乾燥にも利用できます。
PETG、TPU、PAなど、湿気の影響を受けやすい素材を使うなら、こうした乾燥手段も購入時に考えておきたいところです。
ノズルやビルドプレートなどの消耗品
3Dプリンタには、使用しているうちに交換が必要になる部品があります。
一般的なフィラメントだけでなく、カーボンファイバーなどの強化材を含むフィラメントを使用する場合には、ノズルの耐摩耗性も考える必要があります。
また、ビルドプレートなども使用状況によって交換が必要になる場合があります。
本体価格だけでなく、こうした消耗品や周辺用品も含めて予算を考えておくと、購入後の出費をイメージしやすくなります。
3Dプリンタはメーカーと補修部品も確認したい
3Dプリンタの価格や性能を調べているうちに、ブログ管理人がもう一つ気にするようになったのが、メーカーと補修部品の入手性です。
3Dプリンタは精密な機械なので、長く使っていれば消耗品以外の部品交換が必要になる可能性もあります。そのため、「安く買えるか」だけではなく、「故障したときにどうするのか」まで考えておきたいと思いました。
安く買えても、修理できなければ困る
3Dプリンタは、パソコンやカメラと同じように、使っているうちに部品交換が必要になる可能性があります。
例えばノズルなどの消耗品は、使用頻度や素材によって交換を考える必要があります。
長く使用していれば、消耗品以外の部品にトラブルが起きる可能性もあります。
本体価格が安いことは魅力ですが、ブログ管理人としては、補修部品が販売されていて、自分で交換・修理できる余地があるメーカーを選びたいと考えています。
パーツを購入できるメーカーを選びたい
3Dプリンタはメーカーによって、補修部品の供給体制や、ユーザー自身で交換できる部品の範囲が異なります。そのため、購入前には、
- 補修部品が販売されているか
- ノズルなどの消耗品を購入できるか
- 交換方法の情報が公開されているか
- 故障時のサポート体制があるか
といった点も確認しておきたいところです。
ブログ管理人の場合、価格だけでなく、長く使うことを考えて「部品を入手して自分でメンテナンスできるか」という点も、メーカー選びの基準にしたいと思っています。
3Dプリンタを始めるなら、いくらくらい予算が必要?
ここまで調べてみると、3Dプリンタは3万円以下から購入できる一方で、必要な予算は「本体価格だけ」では決められないことが分かりました。
では、実際に3Dプリンタを始めるなら、どのくらいの予算を考えておけばよいのでしょうか。
ブログ管理人が調べた範囲では、3万円以下、3~5万円、5~10万円、10万円以上と予算を分けて考えると、機種選びがしやすくなりました。
3万円以下なら、まず3Dプリンタを試してみたい人向け
3万円以下の予算なら、Bambu Lab A1 miniが候補になります。
「3Dプリンタを一度使ってみたい」「既存のデータを出力してみたい」という目的なら、最初から高額な製品を購入する必要はないかもしれません。
3Dプリンタが自分にとって本当に必要なのかを試すという意味では、購入しやすい価格帯です。
ブログ管理人のように、最初から自分で設計した機能部品を作りたい人は、造形サイズや使用したいフィラメントなどを先に確認したほうがよいでしょう。
安価であることだけを理由に選んでしまうと、目的によっては買い直しにつながる可能性があります。
3~5万円程度なら、もう少し余裕を持って選べる
3~5万円程度まで予算を増やすと、A1 miniにAMSを組み合わせたり、A1を選んだりすることも考えられます。
「せっかく3Dプリンタを買うなら、もう少しできることを増やしたい」という場合に検討しやすい価格帯です。
ただし、ここでも重要なのは、追加した機能が自分に必要なのかということです。
予算を増やせば、必ず満足度が上がるわけではありません。
5~10万円程度なら、大型部品の制作も視野に入る
ブログ管理人の場合、この価格帯からA2Lが候補に入ってきます。
理由は単純で、作りたい部品のサイズが大きくなる可能性があるからです。
3Dプリンタで作りたいものが決まっている場合、「最大造形サイズ」は購入前に確認しておきたいポイントです。
小型機で作れないサイズの部品を作りたいのであれば、価格を抑えることよりも、必要な造形サイズを優先したほうがよい場合があります。
10万円以上なら、より幅広い素材や用途を検討できる
10万円以上まで予算を広げると、X2DやH2Sなど、より高い温度条件やチャンバー構造を備えた機種も候補になります。
ABSやASAなどを含め、より幅広い素材や用途を想定している場合には、こうした機種を最初から選ぶという考え方もできます。
「安い機種を購入して、後から別の機種に買い換える」ことを考えると、最初から自分に必要な性能を持った製品を選ぶという方法もあります。
予算は「本体価格」ではなく「作りたいもの」から逆算する
3Dプリンタの価格を調べていると、3万円以下という価格は非常に魅力的です。
しかし、ブログ管理人のようにカメラ部品や自作PC部品などの機能部品を作りたい場合は、価格だけで判断できません。
小さな部品を中心に作るのであれば、小型の3Dプリンタでも十分かもしれません。
200mmを超える部品を作りたいのであれば、造形サイズを優先する必要があります。
ABSなど特定の素材を使いたいのであれば、その素材を扱うための条件も確認しなければなりません。
つまり、同じ初心者でも必要な3Dプリンタは違います。
「初心者だから3万円以下」という決め方ではなく、
何を作りたいのか?
どのくらいの大きさが必要なのか?
どんな素材を使いたいのか?
将来的にどこまで3Dプリンタを使いたいのか?
を考えたうえで予算を決める。
これが、ブログ管理人が3Dプリンタについて調べてたどり着いた考え方です。
そして、もう一つ気になったのが、**本体を長く使うための「メーカー選び」と「補修部品」**でした。
3Dプリンタは購入して終わりではなく、長く使うのであれば、故障したときにどうするのかまで考えておきたいからです。
まとめ
3Dプリンタは、以前の私が思っていたほど高価な機械ではなく、3万円以下から購入できる製品があります。
一方で、価格だけで選ぶと、自分が作りたいものを作れない可能性があります。
私の場合は、野鳥撮影で使うカメラ関連部品や、自作PCの固定部品など、自分で設計した機能部品を作ることが目的です。
そのため、価格だけでなく、造形サイズ、使用できるフィラメント、必要な強度などを確認する必要があると感じました。
また、フィラメントやノズルなどの消耗品、湿度管理用品など、本体以外の費用も考えておきたいところです。長く使うなら、補修部品を購入できるかどうかも重要になります。
3万円以下のA1 miniは魅力的な製品ですが、「初心者だから3万円以下」ではなく、「自分の作りたいものに必要な性能は何か?」から価格を考えることが大切です。
安く買うことよりも、目的を達成できる3Dプリンタを選ぶ。
これが、今回3Dプリンタについて調べてみて、ブログ管理人がたどり着いた結論です。
